VW、新型「ゴルフ」EVを初投入 日本市場開拓の「足がかりに」

EV型「ゴルフ」を紹介するフォルクスワーゲングループジャパンの片庭誠氏=6日、東京都江東区
EV型「ゴルフ」を紹介するフォルクスワーゲングループジャパンの片庭誠氏=6日、東京都江東区【拡大】

 独フォルクスワーゲン(VW)の日本法人は6日、小型車「ゴルフ」の電気自動車(EV)の納車を12月末に始めるのに先立ち、報道陣向け説明会を開いた。VWが日本でEVを販売するのは初めて。日産自動車や独BMWなどが先行するEV市場の競争が今後、激化しそうだ。

 今回導入する「e-ゴルフ」は5月投入の新型ゴルフをベースにした5人乗りEV。従来比で容量を約5割増やしたリチウムイオンバッテリーを採用、1回の充電で最大301キロ走行できる。自動ブレーキなど運転支援機能も充実させた。

 5日閉幕の東京モーターショーでVWのユルゲン・シュタックマン取締役は「e-ゴルフを(日本のEV市場開拓に向けた)足がかりにする」と強調。排ガス不正問題の影響などで落ち込んだVWの国内販売の回復にも弾みをつける。

 日本自動車輸入組合によると、車名別の新車販売台数でゴルフは1988年の調査開始以来28年連続でトップだったが、2016年はBMWグループの「ミニ」に首位を明け渡し2位の約2万2800台となった。

 受注は10月中旬に開始した。価格は499万円からで、国の購入補助も受けられる。