大手損保3社9月中間 米ハリケーン影響、大幅減益

 損害保険大手3グループの2017年9月中間連結決算が17日、出そろった。今夏に北米で発生したハリケーンなどの影響で、全社が前年同期比で大幅減益となった。これに伴い、18年3月期の連結最終利益予想も下方修正した。

 ハリケーン関連の保険金支払額は、東京海上ホールディングス(HD)が約640億円、MS&ADインシュアランスグループHDが約870億円、SOMPOHDが約710億円。主力の自動車保険や海外子会社の貢献で増収を確保したが、ハリケーンに加え、国内で発生した台風18号の被害も大きく、最終利益は東京海上HDが前年同期比50.6%減、MS&ADHDが同23%減、SOMPOHDが95.6%減となった。

 下半期での巻き返しを図りたい各社だが、台風21号の影響が見込まれるほか、日産とSUBARU(スバル)の無資格検査問題の影響も不透明で、予断を許さない状況だ。

 ■損害保険大手3グループの2017年9月中間連結決算

 (社名/正味収入保険料/最終利益/2018年3月期最終利益予想)

 MS&AD/1兆8641(1.3)/757(▲23.0)/1450(▲40.8)

 東京海上/1兆8064(6.2)/767(▲50.6)/2300(▲17.9)

 SOMPO/1兆4988(17.1)/19(▲95.6)/1520(▲16.9)

 ※単位:億円。▲はマイナス。カッコ内は前年同期比増減率(%)、最終利益予想は期初との増減率。