トヨタ「センチュリー」が持つ文化的価値 最先端に左右されない美学 (1/2ページ)

トヨタ自動車の新型「センチュリー」(同社提供)
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 トヨタ自動車が新型「センチュリー」を発表した。トヨタの創業者である豊田佐吉氏の生誕100年にちなんで名付けられた初代モデルが1967年に販売されて以降、国家元首や最高経営責任者(CEO)らに愛用される日本最高峰のラグジュアリーカーだ。御料車として使われるなど、選ばれし者だけが手にすることができる。

 フォーマルで風格があり、深い伝統を感じさせるセンチュリーは、誕生から50年でフルモデルチェンジは2回目にすぎない。一般的に6~7年でモデルチェンジを繰り返す自動車業界では想像できないほどの間隔だ。英ロールスロイスの「ファントム」でさえ、12年程度で世代交代している。

 ひと目見ただけでは新旧の違いを見分けるのは難しいだろう。これは意図されたものだ。文化的な価値を持つ車は、それが瞬時に認識されなければならない。新車の投入で先代を古く感じさせたり、連続性がないと思わせてはならない。

 日本車サイト「ジャパニーズ・ノスタルジック・カー」の開設者で編集責任者のベン・スー氏は、「東京は恐らく世界のどの都市よりもトレンドやファッションが変わっていくが、日本人が伝統として重んじる厳選されたモノがそこにはある」と指摘。「センチュリーはその一つだ。全体的なデザインはほとんど変わっておらず、最先端のスタイルに左右されない」と語った。

米国でも人気が高まっている初代センチュリー