完全自動運転ドローンを実現 ラピュタ・ロボティクス、クラウドで一括管理

完全自動運転を実現した「ラピュタCドローン」=東京都中央区
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 クラウドロボティクス技術の開発を手掛けるラピュタ・ロボティクス(東京都中央区)は、小型無人機ドローンのソリューションサービスを2018年に始める。クラウド上でソフトウエアなどを一括管理することによって、人の操作が不要な完全自動運転を実現。無人で保守点検やセキュリティー、測量など幅広い業務に対応する。料金は使った分だけ課金する従量制でコストも抑制できる。大規模な工場やプラントなどを主な顧客とし、初年度は約100台の出荷を見込む。

 同社が提供する「ラピュタCドローン」のドローン本体は、導入先企業の敷地内に充電器を兼ねた格納容器「ドッキングステーション」を設置して収納する。クラウドで管理して離陸、飛行、撮影、データ送信、着陸、充電などを全自動で行う。多様なソフト、ハードとの連携も可能にして、必要な業務に合わせて運用することができるため、保守点検、測量、建設、災害対応など多くの用途に対応可能という。

 従来はセキュリティー用、農業用など、特定の用途に特化したドローンが主流だった。

 試用版を15日に発表したが、日本ユニシスやセコムなどのパートナー企業と実証実験を継続して用途拡大を進めていく。18年の発売以降は、ソフトバンクコマース&サービスを代理店として販売する。

 クラウドロボティクスは、クラウド上でロボットを制御することで多様なサービスが可能になる技術。軽量化、小型化、低価格化、自動飛行などを実現する。

 モーハナラージャ・ガジャン最高経営責任者は「汎用(はんよう)性が高く幅広いソリューション展開ができるので、新たな価値創造に役立つ」と話している。

【会社概要】ラピュタ・ロボティクス

 ▽本社=東京都中央区新川1-29-13

 ▽設立=2014年7月

 ▽資本金=4億9000万円

 ▽従業員=50人 (17年10月末時点)

 ▽事業内容=クラウドロボティクス・プラットフォーム技術の開発、提供