ブリヂストンは30日、二輪車向け高級タイヤブランド「バトラックス」シリーズを大幅に刷新し、5つの新商品を来年2月から日・米・欧などで順次発売すると発表した。排気量250cc以上の中・大型バイクが対象で、安定した走りに貢献する性能を進化させた。国内では、「メーカー希望小売価格」も新たに設定。タイヤの付加価値を適正に店頭価格に反映することで、顧客へのブランド訴求力を高めたい考え。
バトラックスはスポーティーな走りを重視するライダーを対象に1983年に投入したシリーズで、来年1月に発売35周年を迎える。これを記念し、ツーリングやレースなど用途に応じて5種類の新製品を用意。販売数量は既存シリーズとの比較で約10%増を狙う。
いずれもバイクの走行安定性につながる性能を向上。例えば、雨天時の高速道路でもカーブを安心して曲がれるよう、タイヤの溝を増やし路面の水をかき出す能力を高めたという。
二輪車用タイヤを担当する内田達也MCタイヤ事業部長は「四輪車よりもタイヤへのこだわりが強い二輪車ユーザーに操る楽しさを味わってほしい」と述べ、低迷する国内二輪車市場の活性化にも意欲を示した。