公取委事務総長「顧客に不利益な地銀統合認めず」 再編で方針

 公正取引委員会の山田昭典事務総長は6日、定例の記者会見で、地方銀行同士の経営統合について「顧客などの需要者に不利益になる統合は認められない」と述べ、同一地域内で貸し出しの占有率(シェア)が高くなる場合などは容認できないとの方針を示した。公取委の姿勢に対し一部で批判が出ていたため、異例の反論をした格好だ。

 統合が無期限の延期となったふくおかフィナンシャルグループと長崎県が地盤の十八銀行や新潟県の第四銀行と北越銀行の統合が念頭にあるとみられる。

 山田事務総長は、日本の審査は欧米の競争当局が採用する判断基準と同様と指摘。企業への融資といった債権も含めて店舗を売却し、規制当局が認めた欧米の事例などを紹介した。国内でも統合後の融資でシェアが高くなる場合はこうした措置の必要性を示唆した。

 地銀の経営環境は厳しく、金融庁は再編や統合を含めた経営改善を求めている。公取委の審査が統合における事実上の障害になっており「金融業界はグローバル化しており、特定の地域で統合の是非を判断するのはおかしい」との批判が出ていた。

 山田事務総長は「地銀は事業活動できる地域が本店のある県に限定されておらず、競争手段は多様だ」とも述べ、統合以外の手法で生き残りに向けた競争力を付けることは可能との見解も示した。