NHK、最高裁判決を受信料徴収の「錦の御旗にしない」「公平負担の徹底に努めたい」 上田良一会長会見詳報 (1/5ページ)

NHKの上田良一会長(伴龍二撮影)
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 NHKの上田良一会長は7日、定例会見で、受信料制度を合憲とした最高裁大法廷判決について「公共放送の意義を認めたもので、受信料制度を視聴者に丁寧に説明し、公平負担の徹底に努めたい」と述べた。会見における判決に関する上田会長らの一問一答は次の通り。

 --判決をどう受け止めたか

 「判決は民放との二元体制に言及したうえでNHKについて、放送法は、特定の個人、団体、または国家機関などから財政面での支配・影響が及ばぬよう、財源を受信料で賄うことにした、と述べている」

 「受信料制度という仕組みは、憲法の保証する表現の自由の下、国民の知る権利を満たすために採用された制度で、その目的にかなう合理的なものと解釈される、との考えを示した」

 「判決は、最高裁が公共放送の意義を認め、受信料制度が合憲である、という判断を示したもので、(NHKは)引き続き、受信料制度の意義を視聴者に丁寧に説明し、公平負担の徹底に努める。また公共放送の基本姿勢を堅持し、放送法を順守しながら、自主自立を貫いていく」

 --改めて「公共放送」の意義をどう考えるか

 「公共放送の意義をどう考えるかについては、NHKは(1)正確で公平公正な情報を提供すること(2)安全で安心な暮らしに貢献すること(3)質の高い文化を創造すること-などの、公共的価値を実現することを追求してきた」