シャープ、後継者育成へ改革継続焦点 (2/2ページ)

一部復帰を果たし、上場通知書を受け取るシャープの戴正呉社長=7日午前、東京都中央区の東京証券取引所(佐藤徳昭撮影)
一部復帰を果たし、上場通知書を受け取るシャープの戴正呉社長=7日午前、東京都中央区の東京証券取引所(佐藤徳昭撮影)【拡大】

 シャープは超高精細な画質「8K」に対応した世界初の液晶テレビを今月、国内でも発売。8Kを成長戦略の要と位置付けるが、ディスプレー市場では韓国のサムスン電子やLG電子が有機ELパネルで攻勢をかけている。

 8Kの高画質を実現できるのは現時点では液晶だけとされるが、米アップルが最新の「iPhone(アイフォーン)X(テン)」の画面に有機ELを採用。国内でもJOLED(ジェイオーレッド、東京)が世界初の印刷方式による有機ELパネルの出荷を開始するなど、液晶への逆風は強まっている。

 有機EL事業について、戴社長は7日の記者会見で、韓国勢に対抗するため「日の丸連合を創生すべきだ」と発言。「日本が政策として技術を残すのか残さないのか、経済産業省や産業革新機構と相談したい」と述べたが、シャープの経営の先行きは楽観を許さない情勢だ。