政策パッケージ 電波制度改革「着実に実施」 IoTやAI活用した新産業に不可欠

NTTドコモが公開した第5世代(5G)移動通信方式と拡張現実(AR)技術を活用した実験。政府は5Gなどを活用した新産業創出に向けた電波制度改革を進める=11月8日、東京都江東区
NTTドコモが公開した第5世代(5G)移動通信方式と拡張現実(AR)技術を活用した実験。政府は5Gなどを活用した新産業創出に向けた電波制度改革を進める=11月8日、東京都江東区【拡大】

 政府は政策パッケージの生産性革命の柱の一つとして第5世代(5G)移動通信方式など電波のインフラ整備を掲げた。背景にあるのはモノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)を活用した世界に先駆けた新産業を創出するために電波の有効利用が不可欠という事情だ。政府は新たな電波の割り当て手法に価格競争の要素を含む新制度を導入するなどして、新産業の活性化を図る考えだ。

 政府の規制改革推進会議は11月29日に電波制度改革に関する答申を安倍晋三首相に提出した。政策パッケージは、この答申に盛り込まれた電波制度改革について「着実に実施する」と強調。今後、防災用などの公共用周波数の割り当て状況を積極的に公表することなどの「見える化」や、有効利用されていない周波数帯を返上することなどの電波制度改革を推進する。

 政府は、AIやIoT、ロボットなどの新技術を高度に組み合わせ、社会のあらゆる分野で変革を図る「ソサエティー5.0」を提唱している。この実現の過程で電波利用のニーズは飛躍的に高まる見通しで、電波利用改革は急務だ。

 ただ、電波割り当て制度改革で注目された周波数帯を競争入札にかける電波オークションは、経済協力開発機構(OECD)加盟国で日本のみが未導入。世界初の産業創出を目指すためには、海外企業も新規参入しやすいよう、電波の利用環境についても世界最高水準を目指す必要がありそうだ。