小林製薬「ナイトミン　鼻呼吸テープ」　貼るだけ、口や喉の乾燥軽減

　■いびき対策

　小林製薬が４月に発売した「ナイトミン　鼻呼吸テープ」が好調だ。発売から半年で当初の目標の年間売上高２億円を突破した。口に貼るだけで鼻呼吸を促し、いびき対策などに利用されている。「口や喉の乾燥を軽減、渇きで夜中に目が覚めるのを減らせる」とのユーザーの声もある。１５枚入りで、参考価格は８６０円前後。

　商品企画を担当した藤江昌広さんは「１年半ほどで開発できた」と話す。市販されている主な商品は鼻の穴を広げる効果を狙うものが多かったが、口にテープを貼って鼻呼吸を促す方式はあまり認知されていなかった。

　粘着剤として毎日使っても肌への負担が軽い医療用シリコーンを採用。粘着力が弱いため、テープの形状を工夫した。「実験の結果、端から剥がれてくることが分かったので、長さを確保するために直線から波形にした」。長くなった分、端に付いている粘着剤が増え、剥がれにくくなった。

　大きさもひと工夫した。「女性に大きすぎず、男性にも小さすぎて剥がれやすくならないバランスにした」と語る。男女とも使いやすい仕様が幅広い利用につながった。

　５０代の男性を主な利用者に想定していたところ、６０～７０代の女性も多かった。「顎や舌の筋力が衰えると口が開きやすくなるが、テープを貼ることで睡眠中に開くのを減らせる」

　藤江さんは「喉の渇きを抑えることでゆっくり寝られる人が増える。これからも、睡眠の質を高める商品を出していきたい」と話している。