キーコーヒー、地球温暖化に危機感 直営農場で新品種の栽培実験 (1/4ページ)

パダマラン農場の実験圃場を視察し、コーヒーの育成状況を確認するWCRのティム会長(右)とキーコーヒーの柴田裕社長(長谷川周人撮影)
パダマラン農場の実験圃場を視察し、コーヒーの育成状況を確認するWCRのティム会長(右)とキーコーヒーの柴田裕社長(長谷川周人撮影)【拡大】

  • 協力生産農家に協力を呼びかける柴田裕社長(長谷川周人撮影)
  • 優秀な生産者を表彰するキーコーヒーアワードで開かれた農業技術の講習会(長谷川周人撮影)

 将来的にコーヒーが供給不足に陥る懸念が広まっている。地球規模の気候変動がコーヒーの生産環境を直撃しており、今後30年で生育可能な耕地が半減すると予測されるためだ。このため国内大手のキーコーヒー(東京都港区)は国際研究機関と連携。インドネシアのトラジャ地方にある直営農場を舞台に、今年から品質維持と安定供給を両立させる新たな品種を発掘する栽培実験に動き出した。

 トラジャを革命聖地

 国際コーヒー機関(ICO)によれば、世界のコーヒー消費量は巨大市場を抱える新興国の需要増などが牽引(けんいん)し、過去35年間で2倍となった。

 にもかかわらず、生産地では地球温暖化が原因とみられる不作や豆の品質悪化などが深刻化しており、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は「気温上昇で2050年までにコーヒー栽培に適した多くの土地が栽培に不向きになる」と警告。国際コーヒー機関は、アラビカ種は中央アメリカで48%、ブラジルで60%、東南アジアで70%の栽培地が生産に適さなくなると予測する。

 放置すればコーヒー産業を根底から変える事態になりかねず、「環境変化への耐性を持ちながら、高品質で安定的に生産できる品種の発掘が急務だ」(キーコーヒーの柴田裕社長)。

真っ赤なコーヒーチェリーの実をつけるのは3年後