東芝メモリ、首位サムスン追走 WDとの関係再構築がカギ (2/2ページ)

東芝メモリの四日市工場で建設中の第6棟(東芝提供)
東芝メモリの四日市工場で建設中の第6棟(東芝提供)【拡大】

 だが、国際仲裁裁判所への提訴など、さまざまな手段で自社以外への売却を“妨害”し、東芝を上場廃止の瀬戸際に追い込んだWDとの間には、深刻な感情的しこりが残った。一度壊れた信頼関係を再構築できるかは疑問だ。

 東芝メモリの売却にあたっては、米ファンドのベインキャピタルと東芝、HOYAの株主3社以外に、競合で業界5位の韓国SKハイニックスや、顧客の米アップルなども資金を拠出する。WDの訴訟取り下げ後は、政府系ファンドの産業革新機構や日本政策投資銀行も資本参加する。

 日米韓連合を主導するベインの杉本勇次日本代表は「契約で(SKや顧客は)経営には一切関与できない」と強調するが、協業相手のWDも含め、寄り合い所帯の印象はぬぐえない。特にWDは、SKが東芝メモリの経営に関与することを強く警戒し、東芝との和解が遅れる一因となってきた。契約の存在があるとはいえ、対立の火種はくすぶったままだ。(井田通人)