教習所、ドローンで生き残り 車離れ・少子化で苦境 高い安全意識に強み (3/3ページ)

ドローン教習所の開校式で垂れ幕を下げて飛行するドローン=2016年7月、兵庫県南あわじ市
ドローン教習所の開校式で垂れ幕を下げて飛行するドローン=2016年7月、兵庫県南あわじ市【拡大】

 かたや自動車教習所はこれまで道路交通の分野で長年、安全意識やモラルを地元の生徒に植え付けてきた実績があるほか、ドローン教習に必要となるスペースも所有しており、教習ビジネスとしては先駆的存在。ドローン教習でも高い品質で競争優位に立てる余地が大きいという。

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 人材の有効活用

 自動車教習所の指導員が、ドローン教習の講師免許を取れば、余剰人員を有効活用できるメリットもある。既にドローン教習にかじを切り、実績を挙げる教習所も出てきた。

 岩手県奥州市の江刺自動車学校は今年5月、「岩手ドローンスクール」を開校し、これまで78人の生徒が卒業した。同校は1970年代前半まで年間約1000人の自動車教習の生徒を抱えたが、最近は400人程度まで落ち込んだのをきっかけに、ドローン教習を手がけるようになった。

 教習は4日間で初日に関係法令などのルールを学んだ上で、2、3日目には操縦の実技。最終日の試験に合格して講習を受ければ、操縦技能と安全運航管理のライセンスを取得できる。実技は自動車教習と別の日に実施し、自動車教習との両立を図る。朽木聖好代表は「地元で自動車教習を長年担ってきた信頼もあって事業は順調」と話す。

 小林氏は「人材育成のプロを抱える自動車教習所こそ、ドローン教育の担い手となるべきプレーヤー。ドローンライセンスの需要は今後も高まることが予想されるので、『ライセンスといえば教習所』の強みが発揮されるのではないか」と期待を寄せる。(佐久間修志)