【株式ニューカマー】都内単身者向けマンションで首位目指す


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 ■グローバル・リンク・マネジメント 金大仲社長

 投資用マンションの企画開発販売を手掛けるグローバル・リンク・マネジメントは13日、東証マザーズ市場に新規上場した。主に東京23区内にある、最寄り駅から徒歩10分圏内で、ターミナル駅まで30分前後という利便性の高い立地によって、長期にわたり資産価値を保つことができる物件を供給している。金大仲社長は「東証1部への指定替えを目指し、将来は世界各国の都市へ進出する」と意気込む。

 --具体的なビジネスモデルは

 「土地の仕入れから単身者向けマンションの企画販売のほか、管理までをワンストップで提供している。土地の仕入れに関しては、所有者対象の相続税対策や土地の有効活用に関するセミナーを開いて情報収集している。こうして得た豊富な情報から立地の良い物件を開発し、販売する。不動産販売業者、不動産投資信託(Jリート)、ファンドといった多様な事業者向けの販路を持つほか、個人投資家1300人にも販売している」

 --業績の推移は

 「2012年12月期から6期間の年平均成長率は売上高31%増、経常利益45%増で順調に推移している。17年12月期の売上高は前年比47%増の171億1800万円、経常利益に関しては同91%増の10億1100万円と過去最高の業績を予想している」

 --IT化にも積極的だ

 「自社の不動産投資情報サイトによって投資に関心のある人をセミナーへ集客し、成約するという流れをつくっている。個人の購入者の内訳は紹介とリピーターが8割で、2割がウェブからとなっている。電話営業もやっていたが、15年末に完全撤退した。このため営業が効率化されて生産性が上がり収益が拡大する仕組みが確立された」

 --マンション投資は過熱気味なのではないか

 「過熱感は非常にあると思う。土地と建築費の高騰があり、実際に商品の利回りは落ちている。しかし3.5~4%の利回りで安定した収益が得られる東京都区部の不動産は、マンション投資家から高い期待感を持たれているという実感がある」

 --事業成長のイメージは

 「これまでは事業の土台固めの期間だったが上場したことによって、国内での発展段階に転換したと考えている。その上で都内の単身世帯向けマンションの供給戸数で首位を目指す。業界トップ企業は年間1000戸を供給しているが、当社は500戸弱なので速やかに1000戸の大台に伸ばす。海外投資家向けにも積極的に販売攻勢をかけていく」

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【会社概要】グローバル・リンク・マネジメント

 ▽本社=東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティウエスト14階

 ▽設立=2005年3月

 ▽資本金=2億円

 ▽従業員=70人 (17年12月1日時点)

 ▽売上高=171億1800万円 (17年12月期見込み)

 ▽事業内容=投資用マンションの企画、開発、販売、管理など

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【プロフィル】金大仲

 きむ・てじゅん 神奈川大法卒。1997年商工ファンド入社。テイマン、ディベックスを経て、2005年3月グローバル・リンク・マネジメントを設立、15年10月から現職。43歳。神奈川県出身。