【2018 成長への展望】三菱電機社長・柵山正樹さん(65) (1/2ページ)


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 ■省エネビルや自動運転が成長を牽引

 --2017年中間決算は売上高、営業利益とも過去最高だった

 「中身をみると、売り上げ増の約半分は為替の影響で、事業別では工場自動化(FA)機器など産業メカトロニクスの独り舞台、地域別でもアジアに偏重しており、特定地域の特定産業が支えている。全体が伸びる形で結果が出ればもっと良かった」

 --見通しは

 「主力のFA機器ではスマートフォン向けの投資がピークを過ぎるなど業種ごとに上がり下がりはあるが、生産性の向上は共通の課題であり、右肩上がりで伸びていくだろう。自動車機器も電動化の中で、モーターなどを手掛けるわれわれには追い風になる」

 --20年度に売上高5兆円、営業利益率8%という経営目標達成のめどは

 「年明けにトルコの空調工場や韓国のエレベーター工場が稼働するが、世界各地で行っている設備投資の成果をしっかりと刈り取れば、到達できる」

 --15年に伊空調メーカーを約900億円で買収して以降、大型のM&A(企業の合併・買収)はないが、今後積極化する考えは

 「売り上げ規模を増やすためのM&Aはまったくやる気はないが、事業を強くするためならやる。18年度も設備投資や研究開発を減らすつもりはない」

IoT技術の活用にも強み