昨年のビール類出荷量、13年連続マイナス 最低更新 安売り規制と夏場の天候不順が追い打ち (1/2ページ)

スーパーのビール類売り場。平成29年の出荷量は13年連続のマイナスで、最低を更新した=横浜市(大柳聡庸撮影)
スーパーのビール類売り場。平成29年の出荷量は13年連続のマイナスで、最低を更新した=横浜市(大柳聡庸撮影)【拡大】

 ビール大手5社が16日発表した発泡酒と第3のビールを含むビール類の平成29年の出荷量は、前年比2.6%減の4億407万ケース(1ケースは大瓶20本換算)となった。13年連続の前年割れとなり、4年の統計開始以来の最低を更新した。

 バブル初期の昭和61年と同水準(3億9257万ケース)。若者のビール離れや価格の安い缶酎ハイなどに需要が流れたのに加え、昨年6月からの酒類の安売り規制強化に伴う店頭価格の上昇と、最も需要が高まる夏場の天候不順が追い打ちをかけた。

 出荷量は一時的に自社倉庫などで保管している分を含む「課税数量」で算出している。種類別の内訳は、ビールが2.9%減の2億459万ケース、発泡酒は4.0%減の5499万ケース、第3のビールは1.5%減の1億4449万ケース。ビールと発泡酒は2年連続、第3のビールは4年連続のマイナスだった。3ジャンル全てで前年割れとなったのは2年連続となる。

 各社の発表に基づくメーカー別シェアは、アサヒビールが0.1ポイント増の39.1%で、8年連続の首位を維持。キリンビールは0.6ポイント減の31.8%、サントリービールが0.3ポイント増の16.0%、サッポロビールが0.1ポイント増の12.1%、オリオンビールが前年と同じ0.9%で、順位に変動はなかった。

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