【日本発!起業家の挑戦】ロボアドバイザーで若者の資産運用 お金のデザイン社長・中村氏に聞く (1/6ページ)

お金のデザインの中村仁社長
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 □お金のデザイン社長・中村仁氏に聞く

 国内の個人投資家向け金融サービスを米国業界のそれと比べると、洗練性に欠け手数料が高いものが多いように感じる。日本で会社員をしていれば年金保険料や税金が給料から天引きされるため、将来のための資産運用について深く考えない人が多いせいかもしれない。

 しかし、そんな金融業界をスタートアップが変え始めている。その一つ、お金のデザイン(東京都港区)はミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭生まれ)をターゲットに定め、ロボアドバイザーで若者のニーズを掘り起こす。代表取締役社長に昨年就任した中村仁(じん)氏は、質の高いライフスタイルを提案するブランドを作り上げることで、これまで価格競争で独占されてきた市場に切り込もうとしている。

 低コストでサービス

 --お金のデザインの戦略とプロダクトを教えてください

 「私たちは、ロボアドバイザーを使った個人向け資産一任運用サービス『THEO(テオ)』を低コストで提供しています。極めてシンプルなサービスです。顧客は銀行で円預金をする代わりに、毎月少額を送金して投資します。すると、私たちがETF(上場投資信託)の中から最適な組み合わせを選んで運用します」

 --米国のウェルスフロントやベターメントに似たサービスですか

 「はい。基本的な考え方は同じです。いくつかの質問に対する顧客の返答に基づいて、個人にとって最適なポートフォリオを選択します。ただ、テオの主要インターフェースはスマートフォンです。また、ほとんどの金融業界と違い、若い個人投資家をサービスの中心に考えています」

若者に接触、顧客になってもらうことは重要