「タイヤはケチらず良いものを…」 グッドイヤー試乗会で新型SUVタイヤなど“イッキ履き” (1/3ページ)

 日本グッドイヤーは低燃費タイヤ「エフィシェントグリップ」(以下Eグリップ)シリーズに、高級シティSUVとセダン向けの2種類のサマータイヤを追加して2月1日に発売する。『喧騒を、置き去りにしよう。』をキャッチコピーに、2商品ともに従来品より快適性や静粛性を向上させているという。茨城県にある日本自動車研究所の城里テストセンターで行われた試乗会でそれぞれの性能を確かめてきた。(SankeiBiz 大竹信生)

 SUV向け強化、性能向上

 Eグリップシリーズは、グッドイヤーが世界展開するコンフォートタイプの低燃費タイヤ。今回、新たに2商品を追加することでラインアップをセダン向け3本、SUV向け2本の合計5パターンに拡大した。SUV用を2タイプも揃えたことについて日本グッドイヤーの金原雄次郎社長は、「SUVは日本でも販売好調で今後も伸長が見込まれる。市場のトレンドを踏まえて開発した」と狙いを語る。

 プロダクトマーケティング部長の岸宗弘氏によると、今回投入する2商品はブロックの配列や形状、コンパウンドを最適化することで高い静粛性や乗り心地、ハンドリング性能やノイズ低減を図っているという。SUV用タイヤは従来品比較で「パターンノイズを9%低減、ウエットブレーキ性能を15%向上させている」、セダン向けは「パターンノイズを28%減らし、操縦安定性を19%改善している」とのことだ。

「エフィシェントグリップ・パフォーマンスSUV」を装着した高級SUVのレクサスRX

「エフィシェントグリップ・パフォーマンスSUV」を装着した高級SUVのレクサスRX

 SUVタイヤの性能は?

 試乗会は大粒の雨が絶え間なく路面をたたきつける悪天候の中で行われた。まずはSUVタイヤを履いて試走。初めは従来品のスタンダードタイヤ「EグリップSUV HP01」をレクサスRXに装着してコースを1周し、その後、上位グレードの新商品「Eグリップ・パフォーマンスSUV」を履くRXに乗り替えた。最初に騒音試験路(N路)で「通常路面」「すり減った古い路面」「骨材の露出した路面」の順番で走行し、続けてスラロームとダブルレーンチェンジ(車線変更後、再び元のレーンに戻ること)の2つのセクションを駆け抜けるコース設定。実際に走ってみると、新型タイヤは従来品と比較して路面のざらつきや凹凸などの不快な入力は和らいでおり、高級SUVにふさわしい滑らかな乗り味をもたらす。その一方、パターンノイズやロードノイズは雨音に邪魔されて、比較するのが非常に難しい状況だ。スラロームでは濡れた路面でもよくグリップしていて、安定姿勢を保ったまま楽々とパイロンをクリア。時速60キロでクイックな車線変更を行っても車体が大げさに揺すられたり滑ることもなく、ウエット性能の進化は短距離でもはっきりと体感することができた。

騒音試験路(N路)で「通常路面」や「古い路面」を試す

騒音試験路(N路)で「通常路面」や「古い路面」を試す

この日一番の驚きは…