三菱マテ会長が退任、経営体制の若返りが狙い 業績予想は不正の影響で下方修正

三菱マテリアル本社の入る経団連会館=東京都千代田区(桐原正道撮影)
三菱マテリアル本社の入る経団連会館=東京都千代田区(桐原正道撮影)【拡大】

 製品データの改ざんがグループ会社で発覚した三菱マテリアルは13日、矢尾宏会長(71)が退任し、4月1日付で代表権のない取締役相談役になると発表した。経営体制の若返りが狙いという。不正の影響で2018年3月期の連結業績予想を下方修正したことも公表した。

 竹内章社長は経営トップにとどまり、不正問題の収拾に当たる。広報担当者は矢尾氏の会長退任について「製品データの改ざん問題とは無関係」と説明している。

 本業のもうけを示す営業利益予想は、従来の750億円から700億円に引き下げた。製品データの改ざんによる減収を反映させた。米国でセメントやアルミ缶の販売が計画を下回ることも織り込んだ。

 純利益予想は350億円に据え置いた。不正による悪化額は60億~80億円を見込むが、不動産子会社を売却し特別利益が発生する。

 17年4~12月期の純利益は前年同期比11.5%減の437億円だった。