【現場の風】明治 チョコ品質世界一へ、本場・欧州に挑む


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 □明治執行役員菓子営業本部菓子商品開発部長・伊田覚さん(57)

 --チョコレートの国内市場が伸長を続けている。2014年には和菓子を抜き菓子ジャンルのトップになった

 「健康志向の高まりや嗜好(しこう)品としての価値向上で、購入人口が増えていることが大きい。とくに高カカオチョコレートは、普段チョコを食べていなかった人に積極的に購入していただいており、50歳以上が購入者の半分以上を占める。健康にいいというイメージが口コミなどで広がって販売を後押ししている。認知がさらに進めば市場はもっと膨らむとみている」

 --チョコの増産に向けて270億円の大型投資を決めた

 「生産能力が足りない状況がここ3、4年続き、供給に支障をきたす恐れがあった。投資分が稼働すると生産能力は大幅に増える。入社して三十数年たつが、当社が一度にこれだけ思い切った投資をするのは初めてだ」

 --健康志向の商品とともにスペシャリティー商品にも力を入れている

 「原料のカカオ豆産地にまでこだわって開発した『ザ・チョコレート』は品質で世界一を獲ろうと考えている。国内では発売1年余りで4000万枚を売るヒット商品になっている。次の段階として海外アプローチを始めており、アジアでは販売をスタートした。チョコの本場の欧州はまだ腕試しの段階だが、感触はかなりいい。米国などを含め本格販売に向け戦略を練っている」

 --好調が続き、社内の雰囲気は変わったか

 「いい意味で、社内の常識が崩れているのを感じている。例えば、以前なら怖くてチョコの本場の欧州で販売するなんて発想さえなかった。無理だと思ったこともそうじゃないとみんなが考え始めている。これまで想像しなかったレベルのトライがこれからどんどん始まっていくと思う」

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【用語解説】伊田覚

 いだ・さとる 千葉大園芸卒。1983年明治製菓(現明治)入社。2006年食料健康総合研究所商品開発部開発二室長、11年研究本部食品開発研究所健康食品開発研究部長などを経て、15年菓子営業本部菓子商品開発部長。17年6月から現職。山形県出身。