トヨタベア1300円超 鉄鋼大手2年で3000円軸

トヨタ自動車労働組合が開いた春闘での団結を呼び掛ける集会。例年になく労使交渉は長引いた=6日、愛知県豊田市
トヨタ自動車労働組合が開いた春闘での団結を呼び掛ける集会。例年になく労使交渉は長引いた=6日、愛知県豊田市【拡大】

 トヨタ自動車は13日、平成30年春闘で、賃金の水準を底上げするベースアップ(ベア)について、前年実績の月額1300円を上回る水準で妥結する方針を固めた。ベア実施は5年連続だが、具体額は非公表とする方針で、正社員のベアに関心が集中する春闘のあり方に一石を投じる構え。新日鉄住金やJFEスチールなど鉄鋼大手の労使は30、31年の2年分のベアで、前回の計2500円を上回る計3千円を軸に最終調整に入った。自動車や電機など大手製造業各社は14日に集中回答日を迎える。

 トヨタは、労組側が6・6カ月分を要求している年間一時金(賞与)は満額回答する。再雇用者や期間従業員を含めた全組合員の平均昇給率は月額3・33%(1万1700円)になるという。正社員(一般組合員)に限っても、年収ベースで3%を超える増収となる可能性が高い。安倍晋三首相は経済界に3%の賃上げを要請しており、これに応える格好だ。

 車両の電動化や自動運転など「大転換期」への対応を労使で議論した結果、回答日の前日までもつれ込む異例の展開となった。

 トヨタグループでは、デンソーやアイシン精機がベア1500円で妥結する方向だ。ホンダも前年の1600円を上回る1700円とする方針を固めた。日産自動車も前年の1500円を超える見込み。

 鉄鋼大手は隔年で交渉しており、今春闘の賃金改善は30、31年ともベア1500円。横並びの回答が慣例の電機大手も1500円を回答する。製造業以外では、清水建設が13日、労組の要求通り6千円(社員平均1・1%)のベアを実施すると発表した。ベアは4年連続。定期昇給分を含めると社員平均1万6千円(3・0%)の賃上げとなる。建設需要が旺盛に推移していることを踏まえた。