オリックス、地熱発電所の開発推進 電源を多様化 各地で掘削調査急ぐ (1/3ページ)

北海道函館市南茅部地区にあるオリックスの調査中の現場(同社提供)
北海道函館市南茅部地区にあるオリックスの調査中の現場(同社提供)【拡大】

 リース大手のオリックスが地熱発電事業に力を注いでいる。昨年3月に八丈島の地熱発電所の運営権を取得したほか、北海道や東北などで地熱発電所の建設に向けた掘削調査なども進めている。

 潜在能力に期待

 地熱発電は蒸気を発生させるために化石燃料を使用しないため、二酸化炭素(CO2)排出量は火力発電と比べて約20分の1とされる。地球環境にやさしいクリーンエネルギーだ。

 しかも、日本は火山活動が活発で、地下に眠る地熱資源は米国、インドネシアに次ぐ世界第3位とされる。太陽光発電、風力発電といった再生可能エネルギー事業の拡大を目指すオリックスは国内の地熱発電が持つポテンシャル(潜在能力)の高さに期待をかけている。

 オリックスは同社グループが運営する「別府 杉乃井ホテル」(大分県別府市)で、自家用として国内最大規模となる最大出力1.9メガワットの地熱発電所を所有・運営している。発電した電力はホテルの電気設備で使用、ピーク時の使用電力の約3分の1を賄っている。また、昨年3月には東京都八丈町との間で地熱発電利用事業に関する協定を締結した。

地熱発電は火山の多い日本に適した電源ともされるが…