【日本発!起業家の挑戦】深層学習で動画を見たい部分から再生、シネマクラフト創業者に聞く (1/4ページ)

自社技術の消費者向け事業への展開を考えるサンディープ・カシ氏
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 □シネマクラフト創業者 サンディープ・カシ氏に聞く

 総務省の調査では、ユーチューブなどのインターネット動画共有サイトを利用したことがある人が約75%を占める。しかし、いろいろな意味で、動画(やビデオコンテンツ)は過去40年間余り大きく変化していない。消費者が動画を見つけ、必要であれば料金を支払うその具体的な方法や視聴デバイスはもちろん変わったが、今でも動画は1本の鎖のように連続したコンテンツとして最初から最後まで視聴することを前提として作られることがほとんどだ。

 ビデオグラムを運営しているCinemacraft, Inc.(シネマクラフト、東京都港区)の創業者で最高経営責任者(CEO)兼最高技術責任者(CTO)のサンディープ・カシ氏はディープラーニング(深層学習)を活用し、私たちがインターネット上で動画を検索し、視聴する方法を変え始めている。法人部門ではすでに成功を収め、その技術を消費者向け事業に持ち込んでさらなる発展を目指す。

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 --ビデオグラムはAI(人工知能)を利用して動画のプレビューをパネルのように表示します。漫画の絵コンテのようですね。正しい説明になっているでしょうか

 「結果的に言えばそうですが、その裏の技術はもっと深いところまで達しています。当社はマシンラーニング(機械学習)を使って動画全体の文脈を理解し、全体の中から特定の興味ポイントだけにハイライトを当てます。たとえば、ある芸能人が出演しているかどうか、あるブランドが登場するか、さらにある曲が使われているか、どんなジャンルの音楽がかかっているかなどを検知することができます。グーグルが単語についてやっていることを、私たちは動画についてやっているんです」

最も重要な用途は動画の発見