男性用化粧品ブランド「UNO(ウーノ)」を展開する資生堂は9日、男性向けのスキンケアに特化した企業向けセミナー「肌マネジメント研修」を始めた。第1弾として、IT大手サイバーエージェントの男性新入社員にマナー研修の一環として講義を行い、日頃のスキンケアの重要性を訴えた。
SNSの普及などもあり、ビジュアルコミュニケーションの機会が増えているなか、資生堂は日本の男性のグルーミングへの意識が年々高まっていることに着目。セミナーの参加者は洗顔の正しい泡立て方など、男性もできる実践的なスキンケアについて学んだ。
資生堂UNOグループの堀一臣アシスタントブランドマネジャーが「服装や髪形のケアを気にしている人は多いですが、肌には日頃の生活習慣、内面が出てきます。もっとスキンケアをして欲しい」と呼びかけると、参加者は熱心に耳を傾けていた。
資生堂が男女1100人に聞いた「男の肌」に関する印象調査によると、20代ビジネスマンの印象における「信頼感」や「仕事ができそう」といったすべての項目で、一番左右する要素が「肌あれ」の有無という結果になった。ビジネスシーンにおいて、最も印象が良い肌は、シミや肌あれのないツヤ肌で、女性はビジネスマンの肌を男性以上にチェックしているというデータも紹介された。
そもそも男性の肌は、女性よりも皮脂の分泌量が多く、ベタつきやすい特徴があり、それが臭いの原因にもつながる。髭剃り後のケアや紫外線、乾燥の対応を怠れば、その分ダメージは大きくなる。
堀氏は「2013~17年の国内メンズ市場の中でも、スキンケアカテゴリーが最も伸びている。日本はまだメンズスキンケア発展途上国であり、伸びしろのある市場」と語る。
資生堂は、5月にも第2回の研修を実施予定。スキンケア市場活性化を目的に、今夏くらいをめどに一般企業からもセミナー依頼を受け付けたいとしている。