フォルクスワーゲントップにディース氏 EV強化など改革推進

 【ベルリン=宮下日出男】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は12日、マティアス・ミュラー会長(64)が同日付で退任し、VW乗用車部門トップのヘルベルト・ディース取締役(59)が後任に就任したと発表した。同日開かれた最高意思決定機関の監査役会が決めた。

 電気自動車(EV)強化など経営改革の推進が狙い。

 ディース氏は2015年夏、排ガス規制逃れ発覚直前にライバルのBMWからVWの取締役に転身。コストに対する厳しい姿勢など経営効率化の手腕で知られる。

 ミュラー氏は15年、規制逃れによるウィンターコルン会長(当時)の退任を受けて会長に就任。一時低迷した販売を回復させた。任期を残した退任に驚きが広がったが、独メディアによると、決断力が不十分などとの批判が上がっていた。