中部電、新たな石炭火力建設に着手

 中部電力は18日、愛知県武豊町に新たな石炭火力発電所を建設する工事を始めたと発表した。2022年3月の運転開始を目指す。この発電所は、武豊火力発電所5号機(出力107万キロワット)。老朽化した石油火力を廃止し、発電コストが安いとされる石炭火力を新設する。ただ、石炭火力は二酸化炭素(CO2)排出量が多く、中部電によると新設により同発電所の排出量は1.7倍に増える。地球温暖化対策を重視する環境省は17年、「事業の再検討を含め、あらゆる選択肢を考えることが重要だ」との意見書を経済産業省に提出。経産省はCO2のさらなる排出削減策を講じるよう勧告、中部電は石炭に木質バイオマスを約17%混ぜることを環境影響評価書に盛り込んだ。