【京都発 輝く】空いた京町家で宿泊施設不足解消、「よそもん」新進企業レアルの挑戦 (5/5ページ)

京町家を改修し、「鈴(Rinn)」ブランドで京都市中心部に集中出店するレアルの宿泊施設=京都市東山区
京町家を改修し、「鈴(Rinn)」ブランドで京都市中心部に集中出店するレアルの宿泊施設=京都市東山区【拡大】

  • レアルが宿泊施設として1棟貸しする京町家の内観=京都市東山区
  • 宿泊客向けのドリップコーヒー。地元の小川珈琲と共同開発したオリジナルだ(レアル提供)

 --4月から児童に京町家を開放する社会貢献活動を始めた

 「京町家を知らない児童が増え、良さを知ってもらいたい」

【プロフィル】児玉舟

 こだま・しゅう 高校中退後、不動産会社の社員や取締役などを経て、2013年にレアルを創業。翌14年から現職。49歳。滋賀県出身。

 レアルでは宿泊客へのサービス向上のため地元企業と協業するなどし、古都ならではの“おもてなし”を提供している。

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 ≪イチ押し!≫

 地元コーヒーでおもてなし

 宿泊施設内の無料提供品として春の大型連休(GW)以降から新たにサービスを行うのは、小川珈琲(京都市右京区)と共同開発したドリップコーヒー。アラビカ豆100%を「京都珈琲」として京都で焙煎し、苦みと酸味が調和した自慢の一杯。パッケージは画家、大杉真司さんの「舞妓(まいこ)」だ。寝具は京都西川(同下京区)製を採用。照明や内装なども京都の伝統技術を活用しているという。

 4月から精進料理の泉仙(いずせん)(同)の朝食提供も始めた。今後は祇園を中心に「東山リゾート計画(仮称)」と銘打ち、飲食店などの提携先を増やし、宿泊客がお得なサービス・体験ができる機会を提供する準備も進める。