ベンチャー・カフェ東京 山川恭弘代表理事 失敗の寛容度低く起業鈍化

ベンチャー・カフェ東京の山川恭弘代表理事
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 米CICは1999年にマサチューセッツ工科大学やハーバード大学などがある米国東海岸のマサチューセッツ州ケンブリッジで誕生した。現在は世界6カ所でベンチャー・カフェを運営、累計参加者数は25万人に上る。ベンチャー・カフェ東京の代表理事に就任し、起業家教育で著名な米バブソン大学の山川恭弘・准教授に日本での戦略などについて聞いた。

 --日本の起業風土は

 「統計上では起業の発展途上国で、失敗に対する寛容度が低い。米国だと投資家は失敗事例を打ち明けてもらえる方が安心。学びを生かすことで、次は成功に早くたどり着くのではとの期待感が生まれるからだ。一方、日本は失敗が起業家の傷跡として残り、『次に融資してもらえないのでは』というマインドに陥る。結果として起業の動きが鈍化する」

 --日本ではどういった形のプログラムを展開するのか

 「起業家と大企業のマッチングの支援に力を入れる。その一環として大企業側から『こういった技術を発掘したい』と起業家を誘致するリバースピッチも計画している。また、米CICの周辺では、バイオテクノロジーやロボティクスといった領域の起業家が集まってクラスターを形成。そこがマグネットになり、さらにいろいろな企業が集まる。東京では高齢化に伴うテクノロジーなど、東京ならではのクラスターを探していく」

 --起業風土が変わるには何が必要となるのか

 「日本人はスマートで辛抱強いという国民性。起業文化がいったん浸透したらどこの国にも負けない。副業が本業に発展する動きが活発化し、大企業や産学連携から起業家を輩出すれば“一匹おおかみ”といったイメージが健全化し、『私もできるのでは』といった空気を醸成。風土はだいぶ変わってくる」