「前門のお家騒動、後門の市場縮小」 積水ハウス“お家騒動”ともうひとつの危機 (1/4ページ)

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 戸建て住宅最大手の積水ハウスが揺れている。20年間トップを務めてきた和田勇氏が「内紛劇」で事実上解任されたのだ。同社は当初、トップ交代の理由について「世代交代」と説明しており、社内外に動揺が走っている。さらに強みをもつ住宅市場は縮小傾向にあり、先行きは不透明だ。積水ハウスはどうなるのか--。

 地面師被害より数倍痛い“お家騒動”

 戸建て住宅最大手の積水ハウスの経営が揺らいでいる。

 2018年1月期の通期連結決算は収益ともに過去最高を更新し、積水ハウスの「常勝」ぶりは健在だった。ところが、「地面師」による土地取引詐欺事件をめぐって経営責任が問われる事態となり、和田勇会長(当時、現取締役相談役)が辞任した。これは事実上の解任とみられている。

 同社は2008年のリーマンショック以後、順調に業績を拡大してきた。この事態は、この10年での最大の危機といえる。だが危機はこれで終わらない。屋台骨である住宅市場の縮小が避けられないからだ。2月に発足した新経営陣は、「新しいガバナンス体制の構築」だけでなく、もうひとつの危機への対応を迫られている。

 積水ハウスは1月24日、仲井嘉浩取締役常務執行役員が2月1日付で社長に昇格するトップ人事を発表した。同日開催した取締役会で、阿部俊則社長が会長に就き、和田会長が取締役相談役に退き、4月26日の株主総会後に取締役を退任する人事を決議した。

 同社は2008年4月以来、「和田会長-阿部社長」という体制を続けてきた。新社長の仲井氏は、阿部氏より14歳も若い52歳。トップ交代については「若い力に期待する」(阿部氏)と、今後の住宅市場縮小という事業環境に備えた「世代交代」を強調していた。

しかし、事態は急変した