完全自動運転車実現の「犠牲者」 各分野で考える (1/4ページ)

 電気自動車(EV)やロボットタクシー、自動運転トラックは現代社会に変革をもたらそうとしているが、それは予想以上に早く訪れるかもしれない。

 自動運転車の無人走行試験は限定的ながら今日、既に実施されており、ルノー・日産連合(アライアンス)最高経営責任者(CEO)のカルロス・ゴーン氏は、自動運転車は今後6年以内に実用化されるとみている。

 これほどの大変革によって打撃を被るのは自動車業界だけにとどまらない。私たちの日々の生活様式を変え、都市を作り変えるだろう。

 懐疑論者の言う通り、「レベル5」の完全自動運転車の実現が技術的な問題から予想より遅れるとしても、この革命が多くの犠牲者を生むことになるのに変わりはない。

 ≪路上の安全性向上≫

 ■公共交通

 スマートフォンのボタン一つで安価な無人運転タクシーを呼べる未来においては、公共交通と民間によるサービスとの境界線が曖昧になっていくだろう。

 米カリフォルニア大学デービス校の研究によれば、自家用車で乗客を運ぶ相乗りサービスを展開するウーバー・テクノロジーズやリフトなどの登場により、米国の公共交通需要は既に減少している。

 諸要素から人間の運転手を除外すれば、運行ルートが固定された電車やバスに比べ、相乗りサービスはさらに安価かつ便利になっていく。公共交通利用客の減少は投資の枯渇を招きかねない。

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