都民、八千代、新銀行東京が合併 「きらぼし銀行」発足

東京都を地盤とする3行が合併して発足した「きらぼし銀行」=1日午前、東京都港区(川口良介撮影)
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 東京都を地盤とする東京都民銀行、八千代銀行、新銀行東京の3行が1日合併し、「きらぼし銀行」が発足した。持ち株会社の東京TYフィナンシャルグループは、「東京きらぼしフィナンシャルグループ」へ社名を変更した。

 きらぼし銀の渡辺寿信頭取は同日の式典で、「東京に本店を置く地域金融機関としては最大規模だ。新しいタイプの都市型地銀として質の高いサービスを目指す」と述べた。

 きらぼし銀は総資産約5兆5900億円、東京を中心に164店舗を展開する。平成32年度をめどに実施するシステム統合で100億~110億円の経費削減を目指すほか、34年度までに重複する店舗を約3割、3100人いる従業員の約2割削減など統合効果を見込んでいる。

 超低金利で貸し出し業務の利ざや(貸出金利と預金金利の差)が縮小する中、きらぼし銀は中小企業向けの相談業務を充実させ、「距離感を狭めニーズに応えることで他行と差別化したい」(渡辺氏)構えだ。

 一方、合併初日の取引では、旧八千代銀の口座への振り込みができないシステム障害が約1万6千件発生した。