「ネオレトロ」がバイク新潮流 年配・若者に好評、国内市場活性化 (2/2ページ)

国内最大級の二輪展示会「東京モーターサイクルショー」に展示された川崎重工業の「Z900RS」=3月、東京都江東区
国内最大級の二輪展示会「東京モーターサイクルショー」に展示された川崎重工業の「Z900RS」=3月、東京都江東区【拡大】

 ヤマハ発動機も幅広い年代を取り込めるネオレトロに注目。845ccのエンジンを搭載した「XSR900」などの大型バイクで攻勢をかけている。

 ホンダは空冷エンジンなど伝統のスタイルを変えない「CB1100EX」を中心に展開する一方、小型バイクにも注力し7月に125ccの「モンキー」を発売。排ガス規制強化で昨年8月で生産を終了した50ccの「モンキー」のデザインを引き継ぎ復活させる。

 背景には、バイク購入者の平均年齢が50代前半に高齢化した現状がある。二輪広報担当者は「若者がバイクに魅力を感じて乗らないと市場は尻すぼみになる」と危機感を募らせる。

 日本自動車工業会によるとバイクの国内販売台数は82年に327万台とピークに達し、その後は原付きを中心に減少。2017年は前年比2.9%増の38万台と4年ぶりに前年を超えたが、ピーク時の約1割にとどまる。ただ、趣味で所有する傾向が強い軽二輪(126~250cc)などは堅調で、ネオレトロブームも寄与している。(臼井慎太郎)