北海道発 輝く

馬場機械製作所 精密加工技術で航空関連分野担う (1/5ページ)

 北海道室蘭市は今年度から、地域経済をリードする事業として航空関連産業の集積を目指している。室蘭工業大学と公益財団法人室蘭テクノセンターを中心に地元の金属加工会社が産学官で連携する。この中で重要な役割を果たしているのが、精密加工を手掛ける馬場機械製作所だ。特殊合金から木材、ウレタンまでさまざまな素材で、公差1~1000分の1ミリレベルの高い精度の精密加工技術を武器に貢献している。

 室蘭工大に協力

 同社は「室蘭工大が航空機を開発しはじめた当初から関わってきた」(馬場義則会長)。室蘭工大は2005年3月に、地上間輸送と地球軌道への往還輸送の両方に利用できる輸送システムの開発を目指し、航空宇宙機システム研究センターを立ち上げた。

 同社は同センター開設当初から多種多様な素材の加工技術を開発し、試験用試料の製作や部品加工を通して協力してきた。同センターへの研究支援では、超音速無人実験機模型機の部品加工や、スペースプレーン(宇宙航空機)のマッハ3以上の高速に耐えられる炭素繊維強化プラスチック(CFRP)部品の特殊な加工技術の開発も続けている。

 このほか、ターボジェットエンジンの入り口部分で空気を取り込むファンブレードや、エンジン内部で空気を圧縮するタービンブレードなど特殊金属製の極めて薄い部品を精密加工するなど、技術力を発揮している。

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