三菱UFJ信託、80歳以上のATM使用制限 振り込め詐欺など防止

 三菱UFJ信託銀行は7日、80歳以上の高齢の顧客について7月30日から、現金自動預払機(ATM)での振り込みのほか、引き出しや口座振替を制限すると発表した。後を絶たない振り込め詐欺などの被害を防ぐ狙いで、被害の状況や警察からの要請も踏まえた。

 銀行業界ではATMでの振り込み制限は広がっているが、近年は振り込め詐欺に加え、身分を偽って高齢者に近づいてキャッシュカードをだまし取り現金を引き出すケースが増えているという。三菱UFJ信託は引き出しなども制限することで、こうした犯罪の抑止にもつなげたい考えだ。3月31日現在で80歳以上であることに加え、過去1年間にATMでの振り込みや引き出しがない顧客を対象に、1日当たりの利用限度額を引き下げる。手続きは不要だが、限度額の引き下げを希望しない場合は申し出が必要になる。