カシオがデジカメから撤退 スマホに勝てず 出荷ピークの10分の1

2010年3月の展示会でカシオ計算機のデジタルカメラを紹介する女性=横浜市(ブルームバーグ)
2010年3月の展示会でカシオ計算機のデジタルカメラを紹介する女性=横浜市(ブルームバーグ)【拡大】

 カシオ計算機は9日、デジタルカメラ事業から撤退すると発表した。液晶画面で画像を確認する撮影スタイルを確立させた草分けとして知られるが、高画質のカメラ機能を備えたスマートフォンの普及には勝てず、営業赤字が続く事業の立て直しは困難と判断した。

 「EXILIM(エクシリム)」などのブランドで小型サイズや自分撮り機能が売りの製品を展開してきた。だが、2018年3月期の出荷台数は55万台と計画を20万台下回り、ピークだった08年3月期の10分の1以下に落ち込んだ。資産廃棄などに伴う特別損失46億円を18年3月期決算に計上した。

 樫尾和宏社長は東京都内で記者会見し「一般向けからは撤退するが、スポーツの画像分析や医療向けに事業を変革する」と述べ、デジカメ技術を活用した新市場の創出を目指す。

 カシオは1995年3月、世界で初めて液晶モニターを搭載した「QV-10」を発売してヒットさせた。キヤノンやソニーといったカメラ大手と異なり、レンズ交換可能な一眼レフやミラーレスの製品は手掛けていなかった。17年10月に耐衝撃や防水性にこだわった新製品を投入したが、挽回には至らなかった。