【Bizクリニック】オフィスレイアウトにVRなど先端技術

 □オフィスナビ 代表取締役・金本修幸

 オフィスの検討では、オフィスレイアウトプランを考えることが重要になる。検討段階のオフィスはただの箱で、何人座れるのか、どんな部署が配置できるのか、会議室がいくつ作れるのか皆目分からない。そこでオフィスレイアウトプランが必要になる。

 オフィスレイアウトは多様化してきている。ただ、基本的なルールのようなものは存在する。いわゆるゾーニングというオフィス内の利用目的などによるエリア分けがある。例えば、来客スペースと、社内のワークスペースやコミュニケーションスペースを分離する。あるいは隣接させる。また、メイン通路と回遊用の通路などの人の動きを考える動線計画を立てる。机の大きさに合った十分なスペースがあるかなど自社にあった基準寸法を決める。

 当社は、オフィス移転を検討する顧客へ無料でオフィスレイアウトプランを提供している。基本ルールを考慮しながら、従業者数、会議室の利用人数や利用頻度などをヒアリングし、カスタマイズで作成する。提供するレイアウト図は平面図に加え、3D(立体)イメージ図も添付するので物件の検討がしやすいという評価を受けている。依頼から1、2日以内で作成できる。

 2017年には、オフィス仲介の営業にVR(仮想現実)を本格導入した。VRグラスを装着すれば、パソコンやスマートフォンでオフィスの状況を360度3Dで見ることができる。そのオフィス空間に机やソファ、キャビネットなどを当てはめてレイアウトをシミュレーションすることもできる。インターネット上での物件検索時、顧客オフィスへの訪問提案時、オフィス内見時など、どこからでも実際にビルを内見しているように活用できる。また、レイアウトも360度のCG画像で完成後のオフィスを確認できるため、とくに遠方のオフィス拠点開設を検討している企業などは、現地に何度も足を運ぶ手間が省ける。

 仕事内容の変化や働き方の多様化に伴いオフィスレイアウトは進化し、斬新なデザインのオフィスがつくられている。VRなどの新技術も進化を続ける過程でより身近なものとなる一方、新たなテクノロジーも生まれてくるだろう。オフィス仲介会社としては、顧客がより便利に物件を探せるように、最新技術を導入しながら、ソフト面でもきめ細やかなサービスを目指していきたい。

 ところで筆者は、入居後の顧客に、お祝いの花を渡しに行くことを楽しみにしている。だだっ広い箱のような空間にデザインが施され、オフィス家具が配置され、生き生きと人が働いている姿へと変貌するのを見ると、うれしくなる。最近はデザイン性の高い個性あふれるオフィスが増えているので、訪問がますます楽しみだ。

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【プロフィル】金本修幸

 かなもと・なおゆき 1993年関西大商中退、地場の不動産会社に入社。住信住宅販売(現・三井住友トラスト不動産)を経て、2002年8月オフィスナビを設立し、現職。オフィス仲介契約は累計約8000件に及ぶ。17年にはシェアオフィスサービス「BIZ SHARE」を札幌、神戸に開設。46歳。大阪府出身。