経団連、仕事と介護の両立支援を加速 企業に環境整備など呼びかけるシンポジウムを開催へ

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 経団連が、企業に対し、「トモケア」の名称で仕事と介護の両立支援の取り組み加速を促していくことが16日、分かった。介護離職や休職を企業の共通課題と位置づけ、経営トップに介護支援のメッセージを発信することなどを求める。今月下旬にもシンポジウムを開催し、多くの企業に介護支援の環境整備などを呼びかける。

 トモケアでは、経営トップが介護離職ゼロを目指すことの宣言や、経営陣が仕事と介護の両立支援を約束することなどの取り組みを求める

 経団連は、2025年に団塊世代が75歳以上になる中で、介護対象者の急増が見込まれ、特に中心的な働き手となる50代の従業員にとって切実な問題になると危機感を持っている。一方で、企業の支援の取り組みは人事部任せになることが多いとみており、トモケアを通じて、経営者を含めた企業全体での介護支援の取り組みと意識改革を進める方針だ。

 シンポジウムでは、介護に必要な費用補償を保険で対応できるような制度を導入している企業などの先行事例の紹介も予定している。