【山梨発 輝く】信玄餅でおなじみ、創業130周年の桔梗屋に息づく起業家精神 (2/5ページ)

桔梗信玄餅(桔梗屋提供)
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  • 桔梗屋発祥の地に店を構える甲府本店=11日、山梨県甲府市青沼

 発売時に1日5000個の生産量だったのが6年後には5万個、現在は12万個だ。68年、2000万円だった年商は、70年に1億2000万円、今やグループの総売り上げは93億円にのぼる。

 積極的に事業多角化

 中央自動車道一宮御坂インターチェンジから車で約5分。桔梗屋の工場見学者は年間160万人に及ぶ。担当者は「工場見学のほか、桔梗信玄餅の包装体験、消費期限切れが近い商品などの『お菓子の詰め放題』が、朝から行列ができるほどの人気です」と説明する。

 工場見学は90年、手狭になった甲府市内から、現在の笛吹市一宮町の工場へ移転と同時にスタート。中丸氏は「小学校の社会科見学に使ってもらおうと始めたが、その後、一般開放し、旅行会社のツアーに組み込まれるなど広がった」と話す。

 工場敷地内では2001年に、日本初の「お菓子の美術館」をオープン。03年、全国に先駆け、形崩れや消費期限切れの近い商品などを安く工場で直売する「アウトレット」を始めた。「『安売りはブランドを傷つける』と反対された」が、民放キー局の放送が相次ぎ、評判は首都圏など県外へ広がっていった。

 店舗は現在、県内主要地域の直営販売店25店、飲食・花卉販売など他業態の併設店10店。約20年前に花屋併設の『美術館通り店』をオープン。笛吹市の工場敷地内では、そばほうとうの郷土料理店「水琴茶堂」やレストランを開設した。さらに、県立フラワーセンターの指定管理者の公募に応じ、25万球のチューリップなどで知られるテーマパーク「ハイジの村」(北杜市明野町)の運営に乗り出した。

「必要と思ってやった結果、そうなっただけ」