EU、30年代に完全自動運転社会 工程表発表、18年中に指針作り開始

フランスのパリ近郊を走る自動運転の電気自動車(EV)=16日(ロイター=共同)
フランスのパリ近郊を走る自動運転の電気自動車(EV)=16日(ロイター=共同)【拡大】

 欧州連合(EU)欧州委員会は17日、2030年代に運転手が要らない完全自動運転の社会を実現するための工程表を発表した。「欧州は安全な完全自動運転で世界のリーダーになる」と表明、安全などの基準整備を加盟国や自動車メーカーとともに急ぐ。

 工程表によると、20年代に高速道路での自動運転や都市部での低速自動運転を実現し、30年代に完全自動運転が標準となる社会を目指す。22年までに全ての新車を通信機能を備えた「つながる車」とする。

 加盟国の安全基準統一などのため、指針作りを18年中に開始する。自動運転車に用いる人工知能(AI)の開発に関する倫理ガイドラインなども作成。必要なインフラ整備のために資金支援も実施する。

 欧州委は自動運転やつながる車の新たな市場が急成長し、大きな利益が期待できると指摘。EUの自動車産業と電機業界に計8000億ユーロ(約105兆円)を超える市場が生まれるとした。

 自動運転車は、搭載したカメラやセンサー、AIなどを活用し、周囲の交通状況を把握して自動で走る車。運転手の負担を軽減したり、事故を防止したりするのに役立つと期待されている。欧米や中国、日本のIT企業や自動車メーカーによる開発競争が激化している。(ロンドン 共同)