【トップは語る】MRJ、7月の飛行展示で新たな商談期待 三菱航空機社長・水谷久和氏に聞く (1/2ページ)

三菱航空機の水谷久和社長
三菱航空機の水谷久和社長【拡大】

 --2008年4月の発足から10年がたった

 「白紙から始めて、何とか手探りでやってきた。三菱リージョナルジェット(MRJ)は当初の計画(13年後半の初号機納入)に比べ、ここまで延びてステークホルダーに心配や迷惑をかけた。だが、昨年経験豊富な外国人技術者を使う判断に至り、開発作業は着実に進んでいる。20年半ばの初号機納入はぎりぎり守れる」

 --電気配線と計器見直しの進捗(しんちょく)は

 「計器の配置見直しは設計作業をほぼ終え、配線見直しも見えてきた。できたものから製作に入っていく」

 --商用運航に必要な国の「型式証明(TC)」の取得に向けたTC飛行試験にはいつ入るのか

 「当局の最終的な理解には至っておらず、まだ入っていないが、早く始められるように作業している。昨年に比べれば、開発状況の成熟の仕方などそれなりにレベルが上がったという感触を持っていただいていると思う」

 --小型機のライバル2社が航空業界の2強と手を組みつつある

 「米ボーイングと仏エアバスが対象とするのは座席数が100席以上の小型機で、MRJの70~90席とは顧客層やビジネスのやり方が異なる」

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