ナショナル坊やが帰ってきた…創業100周年記念で復活 「脱家電」で抱くジレンマの表れか (2/3ページ)

創業100周年を記念して3月に開館したパナソニックミュージアムの「ものづくりイズム館」。ナショナル坊やと記念写真を撮るフォトスポットもある=大阪府門真市(奥清博撮影)
創業100周年を記念して3月に開館したパナソニックミュージアムの「ものづくりイズム館」。ナショナル坊やと記念写真を撮るフォトスポットもある=大阪府門真市(奥清博撮影)【拡大】

  • パナソニックが創業100周年を記念して公開した動画では、ナショナル坊やが電動アシスト自転車を乗る

 「これまでの100年の感謝」と「これからの100年をつくっていく決意」を伝えるのが、復活したナショナル坊やの役目だという。ナショナル坊やが登場した昭和30年代、掃除機や洗濯機などの便利な家電は人々の憧れだった。パナソニックは家電を通じて暮らしを豊かにし、会社も成長を遂げてきた。その自負と軌跡、次の100年も豊かな暮らしを提供したいという意志を、店頭やCMで長く親しまれてきたナショナル坊やを再起用した動画から感じ取ることができる。

 また、パナソニックは高さ1メートルと45センチのナショナル坊やの復刻人形計4千体を製作。希望する系列の電器店に有償で提供しており、ナショナル坊やが再び広告塔として一役買っている。

 「脱家電」を加速

 家電事業を中心に成長してきたパナソニックだが、現在は「脱家電」にかじを切り、電気自動車(EV)向けなどの車載用電池、自動運転といった自動車関連事業やBtoB(企業間取引)に力を注いでいる。

 かつて「日本のお家芸」といわれた家電は今では韓国や中国メーカーが世界市場を席巻、日本勢のシェアは大きく後退した。

 家電事業から撤退する日本メーカーも相次ぐ中、パナソニックは国内の家電市場でシェア27.5%を握るトップメーカー。中核ではなくなりつつあるとはいえ、家電事業はパナソニックの売上高の3割弱を占めており、成長をあきらめたわけではない。

「新しい『暮らしの憧れ』を創出する」