【ハザードマップ】花園万頭/ジャパンホーム

 ■住宅競争激化 質追求で利益率低迷

 ▼花園万頭 花園万頭は5月31日、東京地裁に破産を申請した。同社は天保5(1834)年創業の老舗和菓子製造販売会社で、「花園万頭」「ぬれ甘なつと」「花園春日山」が売り上げの中心を占める代表商品だ。

 商品は自社工場で生産し、本店などでの直営販売のほか、首都圏の有名百貨店内に開設されている全国56カ所の売り場で一般顧客向けに販売展開。ピークとなる1994年6月期には売上高約42億円をあげていた。

 しかし、バブル期に過剰な有利子負債を抱えたほか、東日本大震災後の販売不振など業況が悪化。近年は、消費低迷による売り上げ不振が続き2016年6月期には売上高が20億1105万円に減少、1億9042万円の赤字を計上し、債務超過に転落した。

 17年6月期も売上高は19億272万円にとどまり、経営悪化に歯止めが立たず、今回の措置となった。

 ▼ジャパンホーム ジャパンホームは5月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。

 同社は住宅建築の設計・監理・施工を手掛けていた。年間25棟から30棟の住宅を建築し、2017年3月期は売上高10億8398万円をあげていた。

 しかし、営業から契約、竣工(しゅんこう)まで時間がかかり、コストが上昇。また、17年秋には台風による建築物件の被害があり、建て直しなどの負担が重なり、受注案件のキャンセルも生じた。受注棟数も落ち込んだことで18年4月末の決済が不能となり、同年5月の金融機関へ借入金の返済の目途も立たず、自力での再建を断念した。

 これに関し、東証マザーズ上場の地盤ネットホールディングス(東京都千代田区)は5月30日、連結子会社の地盤ネット(東京都中央区)がジャパンホームとの間で事業再生支援と事業譲渡の契約を締結し、全事業を譲り受けることを決議したことを明らかにした。

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【会社概要】花園万頭

 ▽本社=東京都新宿区

 ▽設立=1953年1月

 ▽資本金=4000万円

 ▽負債額=約20億円

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【会社概要】ジャパンホーム

 ▽本社=東京都港区

 ▽設立=2002年9月

 ▽資本金=9800万円

 ▽負債額=4億4830万円

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 〈チェックポイント〉

 花園万頭は破産報道を受けてスポンサー候補が浮上。急転直下、生産再開し雇用も継続される見通しとなった。ただ、事業譲渡が前提で会社の破産手続きは進む。債務超過状態で税金関係の滞納も続いていた。老舗の看板を持ちながら再建型の民事再生を選択できなかった点に経営悪化の深刻さがうかがえる。

 ジャパンホームは高品質の中・高級路線の住宅業者だったが、打ち合わせから設計、完成までの期間が長く利益率は低迷。丁寧な仕事ぶりが逆にあだとなり、受注が落ち込むと資金繰りが悪化した。

 競合厳しい住宅業界ではこだわりの質による顧客満足は不可欠。一方で経営効率とのバランスも同時に求められる。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)