世界最大級のゲーム見本市「E3」が12日、米ロサンゼルスで開幕した。200社超の企業が出展し、14日までの期間中に6万人を超える来場者を見込む。任天堂などの日本企業も年末商戦をにらみ、発売前のゲームが体験できるコーナーを設けて熱心に売り込んだ。
米マイクロソフト(MS)はネットワーク上で情報を処理するクラウドを使い、スマートフォンでもゲーム機並みの品質のゲームが楽しめるようにする戦略を既に表明。ゲーム機販売に依存したビジネスモデルからの脱却を図る狙いが透ける。
任天堂は開幕直前の12日朝、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けに、人気対戦ゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズの新作を12月7日に発売すると発表した。
ゲームソフト大手スクウェア・エニックスは来年1月に日本や欧米で発売する新作ロールプレーイングゲーム「キングダムハーツ3」の体験コーナーを設けた。
MSが新戦略として打ち出したのは「クラウドゲーミング」と呼ばれる仕組み。サーバー上に置かれたゲームをインターネット経由で遊ぶ方式で、ゲーム機がなくても、スマホなどがあれば楽しめる。
MSの新戦略の背景にはゲーム機販売の伸び悩みもありそうだ。