塩野義、鬱病新薬販売権に約100億円

 塩野義製薬は14日、米製薬会社「セージ・セラピューティクス」が開発中の鬱病治療の新薬について、日本国内や台湾、韓国での販売権を取得する契約を結んだと発表した。契約一時金としてまず約100億円を支払い、今後の開発や販売の進展に応じて追加負担もある。巨額投資となるが画期的な新薬として販売拡大を目指す。

 新薬は1日1回の投与で効果が出るまでの期間を大幅に短縮できるといい、収益に大きく貢献する大型薬となる可能性がある。国内販売は2020年度以降となる見通し。塩野義は主力の抗鬱剤の特許が切れており、後継薬の確保で収益を安定させる狙いもあって契約に踏み切った。塩野義はセージに対して一時金約100億円のほか、開発進展に応じた追加の支払金として最大約530億円を負担。発売後は販売額の2割程度を支払う。