ハウジングアンドコミュニティ財団 住環境改善助成、今年度9件 (1/2ページ)

くらしまち継承機構(静岡市葵区)によって活用されている空き家。こうした仕組みも住まい活動の助成対象となった
くらしまち継承機構(静岡市葵区)によって活用されている空き家。こうした仕組みも住まい活動の助成対象となった【拡大】

 ハウジングアンドコミュニティ財団は、住まいに関する活動向けの助成に乗り出した。2017年度は試行的に5件を対象に実施したが、18年度からは本格的に着手。9件まで増やし、19年度以降は従来進めている地域・コミュニティー活動と同様、年間10件の助成を目指す。これによって空き家対策や単身高齢者の住居問題、老朽化した集合住宅の建て替えといった、住宅・マンション業界を取り巻く諸課題の改善につなげる。

 同財団は地域・コミュニティー活動を対象に助成を行ってきた。しかし、空き家の数はすでに800万戸を超え、今後も増加が見込まれるなど、住まいの問題は社会問題化し、かつ多様化しており「コミュニティーと並ぶもう一つの柱に据えることが必要」(松本昭専務理事)と判断。18年度から本格的な助成対象とすることを決めた。

 具体的な住まい活動は、(1)NPO法人都市住宅とまちづくり研究会(東京都千代田区)の「高齢単身マンション所有者の資産管理を支援するシステムの提案」(2)かみいけ木賃文化ネットワーク(同豊島区、北区)の「木賃アパートの活用」(3)鶴甲サポートセンター(神戸市灘区)による「エレベーターのない5階建て分譲マンションでの高齢者のごみ出し問題に取り組む活動」-など9件。コミュニティー活動と同様、1件当たり100万円程度の助成が行われた。

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