セブン銀行社長に就任した舟竹泰昭氏 ネット企業と提携、事業創出

インタビューに答えるセブン銀行の舟竹泰昭社長
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 19日付で就任したセブン銀行の舟竹泰昭社長はフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、インターネット企業などと提携し、新たなビジネスモデルづくりに取り組むことに意欲を示した。

 --社長として抱負は

 「キャッシュレス化が進み、決済手段が多様になる中、既存のビジネスモデルには逆風が吹く。ただ、ピンチはチャンスだ。これまで現金自動預払機(ATM)は銀行のお金をやり取りするだけの機械だったが、インターネット企業と提携しスマートフォンのアプリに出入金するなど新たなビジネスを作り出せる」

 --ATM共通化も進む

 「メガ銀行は自分たちで共通化するようだが、地方銀行でも合理化したいところがあるはずだ。セブン銀のATMを活用してほしい。各行が独自のATMを持つ必要はない。われわれのATMで通帳や独自サービスにも対応できるよう柔軟な仕組みを考えたい」

 --どんな機能が必要か

 「ATMで外貨預金や投資信託が扱える銀行も結構ある。セブン銀のATMを使うなら、こうした機能を加えるか、機能をシンプルにして運営コストを抑えるか検討が必要だ。キャッシュカードと暗証番号で認証を受ければ、住所変更など従来は銀行の支店で受けていたサービスも可能になる」

 --海外でのATM事業にも力を入れている

 「米国のセブン-イレブンに計8000台のATMを設置した。銀行口座を持たない人向けにプリペイド式の公的給付を現金化したり、移民が海外送金を簡単にできたりする構想もある。フィリピンやタイ、香港などセブン-イレブンが進出している他の国でも事業展開ができれば面白い」