【トップは語る】ビズリーチ 中小M&Aが当たり前の世の中作る


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 □ビズリーチ社長・南壮一郎さん(42)

 --中小企業の廃業が増えている

 「価値のある事業が未来につながらないことが非常にもったいない。このままだと、ものづくりなど他にない独自の技術や技能が日本から失われ、日本経済だけでなく、国力の源泉がなくなることに強い危機感を持っている」

 --中小企業向けM&A(企業の合併・買収)を仲介するプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」を立ち上げた

 「2009年の転職サイトの立ち上げは、自分自身の転職活動で感じたことがきっかけ。即戦力となるビジネスプロフェッショナル向けの求人情報は、どこにあるのか分からないし、ヘッドハンターなど人を介してしか情報が得られず非常に不便だった。転職する人、求人を出す企業の情報が可視化されれば、もっとお互いに接点が持てるし、そのことがあらゆる面での機会損失を防ぐことになるのではと考えた。中小企業の事業承継も同じだ」

 --具体的にどういうことか

 「かつては親族内の承継がほとんどで、廃業を考える経営者はそもそも第三者への事業承継という選択肢が頭にない。また買収先を探す経営者にとっても身近に良い案件があるにもかかわらずそこに気づいていない。譲渡案件と承継の受け皿となる経営者などをマッチング(出会い)できる場があればと考えて、ビズリーチ・サクシードを昨年始動した」

 --全国各地の地域金融機関がこのサービスに関心を持っている。

 「6月20日には三重県内の全地域金融機関との連携がスタートした。こうした動きがもっと広がればマッチングがより進みやすくなる。中小企業でもM&Aが当たり前となる世の中を作っていきたい」

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【プロフィル】南壮一郎

 みなみ・そういちろう 米タフツ大数量経済学部・国際関係学部卒。1999年米モルガン・スタンレー証券入社、2004年東北楽天イーグルスで創業に携わる。07年に退職し、世界中を旅行。09年ビズリーチを創業し社長に就く。静岡県出身。