「ばくち」「劇薬」武田薬品株主総会、7兆円買収に株主ら賛否 (1/2ページ)

武田薬品株主総会に向かう株主ら=午前9時26分、大阪市浪速区(鳥越瑞絵撮影)
武田薬品株主総会に向かう株主ら=午前9時26分、大阪市浪速区(鳥越瑞絵撮影)【拡大】

 「社長は辞任を」「劇薬だが仕方ない」-。欧州医薬品大手シャイアーを買収する武田薬品工業の定時株主総会が28日、大阪市内で開かれ、約7兆円に及ぶ巨額買収劇に株主から賛否の声が上がった。買収反対派の一部株主が定時株主総会で事前決議を得るよう定款を変更する議案を提出していたが、否決された。

 買収発表前に6000円台だった株価は、同日現在4400円台まで下落。総会を訪れた株主らは、買収により事業拡大を目指すクリストフ・ウェバー社長の説明を食い入るように聞き入った。

 「もう終わりや。今さら株を売っても大損や」

 同日午前、総会の会場を訪れた大阪市東淀川区の男性株主(74)は悲壮感を漂わせた。

 男性は10年前に同社の株を500株を購入。ウェバー社長が買収検討を発表する直前の今年3月、1500株まで買い増した。ところが、直後に株価は急落。株を手放そうか迷った末、「社長の説明を直接聞いて判断したい」と初めて総会参加を決意したという。

 「日本人経営者だったら考えられないような博打やね。勝算はあるのか、会社を信用できるのか。社長の言葉を聞いて確かめたい」と男性は力を込めた。

 日本の製薬企業として初めて世界のトップ10入りを目指す同社は長年、株主から「高額の配当を得られる安定企業」という見方をされてきた。しかし、現在は株価の下落で時価総額が製薬国内2位のアステラス製薬を下回る日もあり、今後の展望を不安視する株主は多い。

続きを読む