シャープ、2千億円の公募増資を中止 財務正常化遅れ

 シャープは29日、7月に実施するとしていた2千億円規模の公募増資を中止すると発表した。米中間の貿易摩擦などによる株式市場の不安定化を理由としており、シャープの株価が今月5日の増資計画の発表後に大幅に下落したことが影響したとみられる。

 増資により経営危機時の「負の遺産」を処理し、攻めの経営に転じる戦略を掲げたが、財務正常化への見通しは不透明となった。

 シャープは株式発行価格の決定時期など詳細な日程や手続きも発表していたが、「株主などの利益を最大化するには至らないと判断した」として一転して中止を決めた。

 シャープは増資で最大2162億円を調達し、経営危機時に発行した優先株の買い取りに約1850億円、超高精細な映像技術「8K」などの研究開発への投資に300億円を充てるとしていた。