【クラウドWatch】CSI、横河レンタ、レノボが拡販へ協業

左から、レノボの橘一徳執行役員、CSIソリューションズの國居將隆執行役員、横河レンタ・リースの吉谷清取締役専務執行役員
左から、レノボの橘一徳執行役員、CSIソリューションズの國居將隆執行役員、横河レンタ・リースの吉谷清取締役専務執行役員【拡大】

 ■データレスPCで働き方改革

 CSIソリューションズ(東京都新宿区)、横河レンタ・リース(東京都新宿区)、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ(東京都千代田区)の3社は、パソコンにデータを保存せず紛失・盗難時の情報漏洩(ろうえい)やデータ消失を防ぐデータレスPCソリューションの拡販に向けて協業すると発表した。

 ◆数百社で低コスト化

 横河レンタ・リースは、「場所を問わず柔軟で安全なPC環境を提供する」というビジョンの下、「Flex Work Place」ソリューションを提供してきた。今回の協業では、ラインアップの一つであるデータレスPCソリューション「Flex Work Place Passage」を利用し、企業の働き方改革を支援する方針だ。

 Flex Work Place Passageで実現するデータレスPCでは、パソコンにデータを保存させず、社内やクラウド環境のファイルサーバーとActive Directoryでデータとユーザーを集中管理する仕組みを提供している。

 具体的には、パソコンにソフトウエアをインストールすると、全てのデータがあらかじめ指定されたファイルサーバーに保存されるようになる。働き方改革の一環として、どこでも仕事ができるリモートワークが注目されているが、情報漏洩などの恐れがあるため、パソコンを社外に持ち出せない企業がまだ多い。データレスPCであれば、データはファイルサーバーに存在するため、パソコンを紛失してもデータ流出の恐れがない。

 横河レンタ・リース取締役専務執行役員営業統括本部長の吉谷清氏は「サーバーの処理能力に頼らないので、性能の安定性が高く、コストメリットも大きい。2013年から提供され、既に数百社で導入実績のあるソリューションだ」と強みをアピールする。

 ◆高いセキュリティー

 今回の協業では、レノボはFlex Work Place Passageを搭載したレノボ製パソコンでの動作検証とサーバーでのデータ保管に関する技術検証を行う。CSIソリューションズは、システム構築サービスや保守サービスなどの役割を担う。

 CSIソリューションズ執行役員ビジネス開発本部長の國居將隆氏は「親会社のSCSKが働き方改革に積極的に取り組んでいることもあり、この分野へのお客さまからの問い合わせは増えている。データレスPCソリューションであれば検討していただけるだろう」と期待を込めた。レノボの執行役員の橘一徳氏は「データレスPCソリューションは高いセキュリティーを持ちながら、低コストで投資効率が高い。働き方改革の需要を取り込んでいきたい」と述べている。

 3社では今後、ソリューション提案活動を積極的に行う考えで、レノボのパートナープログラム「Lenovo Togetherプログラム」の一環として、セミナー開催などのマーケティング活動や提案・営業活動を共同で展開する計画だ。(インプレスウオッチ)